waitingroom : 柴田祐輔 個展『続・公共と自由』 | clubFm(クラブエフマイナー)

waitingroom

所在地
150-0021東京都東京都渋谷区恵比寿西2-8-11 渋谷百貨ビル3F(4B)
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URL
http://www.waitingroom.jp

紹介文
WAITINGROOMは、様々なメディアを横断しながら表現する最新鋭のコンテンポラリーアートを紹介することを目的に、2010年秋に恵比寿にオープンしました。ギャラリーのフォーカスは、世界を独自の視点で観察し、作品を通して新しいアイディアやコンセプトを多角的に表現する若手作家を中心に紹介しています。また、拠点のギャラリー外でも、継続してディスカッションの場を設けるために、トークイベントやシンポジウム・ワークショップなど、アートに関わる多岐に渡った企画に精力的に取り組んでいます。

「ギャラリーは入りづらい」というイメージを一掃するために、ギャラリーの名前にもなっている「WAITINGROOM(待合室)」という性格に焦点を当てた空間作りをし、鑑賞者とギャラリスト、アーティストの間に自然と会話が生まれるような雰囲気作りに力を入れています。また、月曜日には17~23時というギャラリーとしては異例の営業時間を設け、お仕事帰りのお客様の憩いの場となっています。

連絡先
03-3476-1010
[email protected]

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タイトル
柴田祐輔 個展『続・公共と自由』

会期
2017年1月28日~2017年2月26日

展示会詳細
WAITINGROOM(東京)では2017年1月28日(土)から2月26日(日)まで、柴田祐輔 個展『続・公共と自由』を開催いたします。当ギャラリーでは3年ぶり2度目の個展となる柴田は、人やモノ・出来事を通した虚実性に着目した作品が特徴的な現代美術作家です。本展は、2016年夏に吉祥寺のArt Center Ongoingで開催された個展『公共と自由』に続く展覧会として、社会を生きる上で私たちが共有しているとされる<公共空間>と、その路上で自然な振る舞いを見せる<ゴミ>を取り巻くカオスから、そこに立ち上がる風景の可能性を模索した、写真を中心としたインスタレーション作品を発表します。

<公共空間>という虚実混在する風景
「社会を生きる上で私達が共有しているとされる公共空間。延々と続くインフラ整備の整った風景を目の前に、個人としてはとても太刀打ちできそうもない圧倒的な権力を感じ、私は無力感を覚えることがある。」と柴田は言います。政治のシステムの中で平らに均されていく公共空間の風景はあまりに当たり前のものとして平然と存在し、私たちはそれを普通の光景として捉え、日常的に無自覚で無頓着に接しています。しかしその中を注意深く見てみると、実際の世界はそんなにわかりやすく整理されているわけではありません。路上駐車される車が能動的に風景に加担し、不法投棄される家具や家電がかつてあった文脈をジャンプして衝突するように、今この瞬間の光景は同時多発的な偶然が複雑に絡み合って構成されているのです。

柴田はこれまでも「現実とフィクションの関係は相反するもののようでありながら、実際は密接で常に表裏一体なものである」という視点から、人やモノ・出来事を通した虚実性に着目した作品を制作してきました。本展では、整備された路上で偶発的に自然な振る舞いを見せる<ゴミ>の存在が、虚実の境目を行き来する媒介になります。一見混沌としたカオスのように見えるインスタレーションの中で、ゴミによって公共空間が開放されていく一瞬が切り取られた写真は、ありのままの現実に内包された虚実の揺れをより深く知覚し世界を解釈し直す突破口として立ち現れます。

路上で自然な振る舞いを見せるゴミが、奪われた風景を開放していく
「Art Center Ongoingでの個展『公共と自由』での試みとは、予測不能な虚実混在するカオスである、ありのままの世界の再演でもあり、そこに立ち上がる風景の可能性を模索することにあった。それはある意味、知らずのうちに奪われた風景を開放し、そこに自由を見出す事でもあっただろう。
コインパーキングに放置されたカップラーメンの空の容器は風景に対する可能性そのもののように思えたし、三菱東京UFJ銀行の目の前に腰掛け、焼きそばのカップ麺を頬張る学生には風景に対する挑戦を見ているようでパンクを感じた。手掛かりとなるのは路上で自然な振る舞いを見せるゴミの存在に対して、ゴミの以前の姿である商品や製品が路上で見せる佇まいの違和感やゴミでも商品でもない、その2つの領域を行き来する袋から出されたばかりのメロンパン。丁寧に風景とのやりとりを繰り返し、能動的にゴミと風景に関わって行くことで、息苦しい風景に風穴を開けようとしていたのかもしれない。(柴田祐輔)」

2016年の個展『公共と自由』からさらに発展させた続編である本展『続・公共と自由』にご期待いただくとともに、メディアを横断し虚実の入り混じった現実社会の深部を追求していく柴田作品を、この機会に是非ご高覧ください。

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