無題（奇麗の塊）

村山留里子

「キレイ」

私は瞬時に感じる「キレイ」（視覚）を信じている。
作業をしている最中に生じる「キレイ」の連続が
うねりのような高揚感になり、作品を前進させる
時々疑ってみたりもするが、結果作品は完成する。
「キレイ」は作る衝動の源だ。

この「キレイ」という言葉は
物語や叙情性、何か特別なメッセージを含むものではない。
ただひたすら表面の増殖を繰り返し
「キレイ」の瞬間を固めていく。
そこには何もない。

またこの「キレイ」の感覚は必ず身体を通過していくので
作品に体の要素が加わる事も結構ある。

これからは表面だけではなく外側と内側という視点ももちながら
取り組んでみたいとも考えている。

過剰に装飾する事で、逆に意味を持たない装飾へと変化させています。
本能的にただひたすら眼で装飾を楽しむ行為は、私の作品には欠かせない要素でもあります。

村山留里子

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